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小倉さん

小倉昌男 祈りと経営: ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの 森健著 読了

故小倉昌男氏は私が尊敬している人物の一人です。従来なかった宅急便を開発し、世の中に広め、その過程で
監督官庁である旧運輸省と毅然と戦った姿に敬服します。過去小倉さんのビジネス視点の書籍は数冊読んだことがあるのですが
本書は著者の丹念な取材をもとにプライベート視点で綴られています。

ビジネスの最前線で戦っている時に、妻、娘がともに精神の病に侵され、家庭に帰れば、小倉さんは妻子の病と孤独に耐えていたのです。
ビジネスの第一線を退いた後に、巨額の私財を投じて福祉財団を設立し障害者を救おうとしました。本書はその背景に
小倉さんの妻、娘に対する贖罪の意識があると記しています。世間からは剛腕経営者として尊敬されていましたが、
家庭に帰ると「普通の夫、普通の父親」です。

その父親のありのままの人生を残したいがためか、娘(現在精神の病は薬物療法により落ち着いている)、息子も取材に対して非常に協力的な
姿勢で接している姿が印象に残りました。

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自宅近くの神社の境内の桜です。桜の種類はわかりませんが、早くも開花しています。