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青い

午前中水泳、サウナ、ウオーキングと汗を流しました。木々の青さが増しています。

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愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか 中島岳志、島薗進著 読了

本書のポイント引用
1.ナショナリズムも宗教も、国家の暴走にブレーキをかける批判的役割を持ち得る存在です。
しかし戦前の経験を振り返ると、その両者が結合して国粋主義や超国家主義を生み出す
土壌となってしまった。この歴史を反復しないためにも、私たちは過去を見つめる必要があります。
2.戦前、社会主義的な変革を目指した人が国体論に向かってしまい、その人たちは
また戦後になると喜々として民主主義を褒め称える。知的な階層のマルクス主義者は、
民衆の精神生活というものを理解できておらず、権力に圧迫されると国体論をとりこんだ
親鸞主義にいってしまうというようなことがありました。
3.全体主義が戻ってくるとしたら、そのきっかけは、東アジアからアメリカが撤退したときなのではないかと
考えています。つまり、アメリカという後ろ盾を失った時、その不安に、日本人が耐えられないのではないか、
ということです。
4.本来、保守の思想というのは、単なる現状肯定も、理性を過信した設計主義も退けます。
人間は不完全な存在ですから、誤ることもある。だからこそ、長年かけて作り上げられてきた良識や慣習を
大切にしながら、変えられる部分から漸進的に変えていきましょうと考えるわけです。