社長ブログ President Blog

本当に必要なこと

昨晩ニュース番組で「全国の小学校の4万棟の校舎が耐震性に問題がある」と報じていました。その報道が真実なら
当然のことながら、可及的速やかに対策を講じなければならないのですが、予算の問題等で放置されたり、
仮の教室を利用するといったあってはならない事態が続いています。

少子化が問題になっているのなら、将来を担う子供達の学校環境の安全は保証されて当然です。今年中国四川地震で
多くの学校が倒壊し、罪の無い子供達が多数犠牲になっています。ここで悪評高い定額給付金の2兆円を耐震補強
工事費に充当することを考えても良いのではないでしょうか?2兆円もの定額給付金をばら撒いたとしても経済効果は
甚だ疑問です。そういったことよりも子供達の安全を保証することが大切で、なおかつ耐震補強工事を行うことで
内需を拡大する要因ともなります。2兆円あれば4万棟のうち約2/3の耐震補強工事を行うことが出来ます。また
足りない予算は速やかに充当すべきです。

また、11月16日にも書いたように定額給付金の2兆円を少子・高齢化対策のひとつとして「日本全国バリアフリー化計画」の
呼び水とすることも有効です。景気対策を理由に意味の無い道路、ダムなどの公共事業を行おうとする動きが
あります。私は公共事業投資を否定しているのではありません。本当に必要なことに対して明確な理念を持って
予算をつけることが必要なのです。

アメリカ発の金融危機が、日本の実体経済にまで大きな影響を及ぼしています。このような時だからこそ、麻生総理の
リーダーシップが必要になってくるのですが、彼の発言、行動からは全く期待できません。的確かつ迅速な決断と
実行が求められているのです。口癖のように「政局よりも政策」と言っていますが虚しく聞こえます。次期衆議院選挙
目当ての小手先の話しか聞こえてきません。難しいことを求めているのではありません。本当に必要な事が何なのかを
シンプルに考えて実行すれば国民はついてくるのです。小賢しい小細工をすれば見透かされるだけです。