社長ブログ President Blog

異常な光景

毎年この季節になるとマスク着用の方々が増えますが、今年はその数が異常に増えています。
原因としてスギ花粉、黄砂、PM2.5、さらに本日は煙霧も加わったそうです。黄砂、PM2.5は中国も関係することなので
本日はコメントしません。スギ花粉に関しては数十年前から原因を指摘されていますが
国として抜本的な対策がとられていません。戦後国策としてスギの植林が行われました。現在も植林されたスギが
国土の保全に対して一定の役割を果たしていることは認めます。しかし、国民の5~6人に一人が花粉症に悩む現実もあります。
花粉症対策として最も効果的なことは、スギ花粉を撲滅することです。現在国の対策としては、アレルギー治療等に予算を
計上することは行われていますが、これは単なる対症療法としか言えません。

また経済、国家財政に対する影響も大きいです。
患者が花粉症対策に用いる費用(俗に花粉症特需といわれる)は639億円に上るが、シーズン中の外出などを控えるために、
1~3月の個人消費が7549億円減少する。(第一生命経済研究所調べ、2005年)
上記データは2005年のものなので、今年はその数字を遥かに上回ることでしょう。また花粉症治療のため3,500億円もの
医療費がかかるとのデータもあります。

抜本的な改善を行うためには、国土保全の観点を鑑みつつ、スギから広葉樹への植え替えを地道に進めていくしかないでしょう。
道行く人の多くがマスクをしている光景は明らかに異常です。